冷戦後最大規模の演習開始=対ロ想定、9万人参加―NATO 2024年01月25日 16時36分

24日、北大西洋条約機構(NATO)の演習に向け、米南部バージニア州ノーフォークの海軍基地を出港する米海軍の揚陸艦ガンストンホール(欧州連合軍最高司令部のホームページより)
24日、北大西洋条約機構(NATO)の演習に向け、米南部バージニア州ノーフォークの海軍基地を出港する米海軍の揚陸艦ガンストンホール(欧州連合軍最高司令部のホームページより)

 北大西洋条約機構(NATO)は24日、約9万人が参加する軍事演習「ステッドファスト・ディフェンダー(不動の守護者)」を開始した。AFP通信によると冷戦終結後、最大規模の演習で5月まで実施する。ウクライナ侵攻を続けるロシアを念頭に、対応能力を確認する狙い。
 演習範囲は北米から、対ロシア国境に近い東欧まで広がる。ロイター通信は、空母や駆逐艦など50隻以上の艦艇、航空機80機以上、戦車を含む1100両超の戦闘車両が参加すると報じた。
 カボリ欧州連合軍最高司令官は、演習を通じて「ルールに基づく国際秩序を守る決意を鮮明にする」と表明した。ロイターによるとロシアのグルシコ外務次官は21日、演習に関し、NATOの冷戦構造への「取り返しのつかない回帰」を示していると批判していた。 

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