「うるう秒」35年廃止へ=システム誤作動リスクを排除―国連機関 2023年12月16日 14時21分

 【ロンドン時事】国連機関の国際電気通信連合(ITU)は15日、1日の長さに1秒を加え、世界標準時と、地球の自転速度に基づく時刻とのずれを解消する「うるう秒」を原則2035年までに廃止することを承認した。「うるう秒」を巡っては、金融市場など、さまざまなシステムに障害を起こすリスクが指摘されてきた。システム更新などのため、必要なら40年まで期限を延長できる猶予期間も設けた。
 世界標準時は正確に時を刻む原子時計で決められている。一方、「1日は24時間」の基準である自転速度は、地球上の自然の動きがもたらす影響などで徐々に遅くなっている。自転に基づく天文時と、原子の振動数で計る原子時との間のズレを調整するのが「うるう秒」で、誤差が0.9秒を超えると世界で一斉に1秒を足し、時刻を調整してきた。 

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