〔米株式〕NYダウ続伸、371ドル高=ナスダックも高い(13日午前) 2025年08月13日 23時20分

 【ニューヨーク時事】13日午前のニューヨーク株式相場は、9月の米利下げ期待が高まる中、続伸している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比371.50ドル高の4万4830.11ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は一時取引時間中の最高値を更新。同時刻現在は73.44ポイント高の2万1755.34で推移している。
 米労働省が前日発表した7月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.7%上昇と、伸び率は前月と同水準となり、市場予想(2.8%上昇=ロイター通信調べ)を下回った。これを受けて、トランプ政権の高関税政策による物価への影響は限定的との見方が台頭。月初に公表された7月の米雇用統計で労働市場の急激な悪化が示されたことも踏まえ、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ再開を決定するとの観測が拡大している。早期利下げ期待が投資家心理を支え、ダウ、ナスダックとも買い先行で始まった。
 ベセント米財務長官は13日、ブルームバーグテレビのインタビューで、FRBが9月のFOMCで0.5%の大幅利下げを行う可能性に言及した。
 この日は、シカゴ連銀のグールズビー総裁、アトランタ連銀のボスティック総裁などFRB高官らの発言機会が予定されており、早期利下げに関する言及があるか注目されている。
 個別銘柄では、ユナイテッドヘルス・グループ、ナイキがともに3%超高となり、ダウ平均の上げを先導している。一方、ウォルマートは1%超安。金利の変動に敏感な金融大手株は小幅高。米製薬大手のイーライリリーは2%超上伸している。同社の肥満治療薬「マンジャロ」をインドで発売することが好感された。

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