〔NY金〕3日続伸、3359.70ドル(2日) 2025年07月03日 03時38分
【ニューヨーク時事】2日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米雇用統計の発表を前にした持ち高調整の買いが優勢となり、3日続伸した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比9.90ドル(0.30%)高の1オンス=3359.70ドル。
米労働省は翌3日、6月の雇用統計を発表する。ロイター通信がまとめた市場予想によると、非農業部門就業者数は前月比11万人増と、伸びは前月(13万9000人増)から減速する見込み。失業率は4.3%(前月4.2%)へと幾分悪化すると見込まれている。統計内容から米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ開始時期を見極めようとの思惑が強く、ポジション調整の動きが中心となった。
一方、米民間雇用サービス会社ADPが朝方発表した6月の全米雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数(季節調整済み)は、前月比3万3000人減と、市場予想(9万5000人増=ロイター通信調べ)を大きく下回った。これをきっかけに、FRBが想定よりも早期の利下げに踏み切る可能性があると受け止める向きもあり、相場の支援要因となる面もあった。
相互関税の上乗せ分の停止期限が9日に迫る中、投資家らは米国と貿易相手国の通商協議の動向を引き続き注視。トランプ米大統領は2日、SNSへの投稿で、ベトナムと貿易協定で合意したと発表。米国へ輸出される全てのベトナム製品に20%の関税が課されるという。