〔米株式〕ダウ続落、108ドル安=雇用統計控え様子見(5日) 2025年06月06日 05時37分

 【ニューヨーク時事】5日のニューヨーク株式相場は、米雇用統計の発表を翌日に控えて様子見姿勢が漂う中、続落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比108.00ドル安の4万2319.74ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は162.04ポイント安の1万9298.45で引けた。
 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比3034万株増の10億6251万株。
 トランプ米大統領と中国の習近平国家主席はこの日、電話会談し、貿易政策などについて協議した。トランプ氏は終了後、SNSに「非常に前向きな結論に至った」と投稿。米中貿易摩擦が緩和に向かうとの期待感が広がり、ダウはプラス圏に浮上する場面もあった。
 ただ、米政権の高関税政策で雇用減速が避けられないとの警戒感も依然として根強く、5月の雇用統計の内容を見極めたいとの思惑から売り買いが交錯。取引終盤にダウは再びマイナス圏に沈んだ。
 実業家イーロン・マスク氏が率いる電気自動車(EV)大手テスラは14%超安と急落した。トランプ氏は、大型減税関連法案に批判を強めるマスク氏について「非常に失望した」と発言。同社などを政府調達から外す考えを示唆したことで売り込まれた。
 ダウ構成銘柄は、世界で従業員7000人を削減すると発表したプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が1.9%安、ウォルマートが1.4%安、エヌビディアが1.4%安。ゴールドマン・サックスは1.1%高、アマゾン・ドット・コムは0.3%高、マイクロソフトは0.8%高だった。

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