〔NY外為〕円、160円台半ば(28日朝) 2024年06月28日 22時21分

 【ニューヨーク時事】週末28日午前のニューヨーク外国為替市場では、米インフレ指標の発表を受けて米長期金利が低下する中、円買い・ドル売りが優勢となり、円相場は1ドル=160円台半ばに上昇している。午前9時現在は160円40~50銭と、前日午後5時(160円72~82銭)比32銭の円高・ドル安。
 米商務省が朝方発表した5月の米個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比2.6%上昇と、伸びは前月(2.7%上昇)から小幅鈍化し、市場予想(ロイター通信調べ)と一致した。価格変動変動が激しいエネルギーと食品を除いたコア指数は2.6%上昇(前月2.8%上昇)と、上昇率は市場予想と同水準。PCE物価指数は、米連邦準備制度理事会(FRB)が物価目標とする2%を依然上回り、インフレ圧力の根強さを示した。一方で、インフレ再燃への過度の警戒感は和らぎ、米長期金利の指標とされる10年債利回りが低下。市場は円買い・ドル売りで反応し、円は一時160円30銭台を付けた。
 海外市場で円は一時、161円28銭まで下落し、1986年12月以来、約37年半ぶりの安値水準を更新。日米金利差を意識した円売り・ドル買いや実需筋のドル買いを受け、円安・ドル高が進んだ。ただ、その後は日本政府・日銀による為替介入警戒感もあり、円を買い戻す動きに転じていた。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0700~0710ドル(前日午後5時は1.0699~0709ドル)、対円では同171円70~80銭(同172円03~13銭)と、33銭の円高・ユーロ安。

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