〔米株式〕NYダウ続伸、73ドル高=ナスダックは続落(9日午前) 2024年05月09日 23時19分

 【ニューヨーク時事】9日午前のニューヨーク株式相場は、米労働市場の軟化を示唆する統計発表を手掛かりに買いが先行し、続伸している。午前10時現在は、優良株で構成するダウ工業株30種平均が前日終値比73.73ドル高の3万9130.12ドル。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は20.79ポイント安の1万6281.97と続落している。
 米労働省が朝方発表した新規失業保険申請は、4日までの1週間で23万1000件と前週から2万2000件増加。市場予想(21万5000人=ロイター通信調べ)より多く、2週連続で悪化した。3日発表の月間雇用統計に続き、労働需給の緩和を示唆する内容。これを受けて利下げ期待が広がり、相場は強地合いを維持している。ただ、米長期金利の指標である10年債利回りが4.5%付近で高止まりしており、ハイテク株は軟調。
 個別株を見ると、前日引け以降に発表した四半期決算が振るわなかった企業が個別に売られている。英半導体設計大手アーム・ホールディングスは5.7%安、民泊仲介大手エアビー・アンド・ビーは6.4%安と大幅な下げ。「コーチ」などのファッションブランドを保有するタペストリーも小安い。ダウ構成銘柄では、ホーム・デポやキャタピラーに買いが入っている。

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