「独立堅持」頼氏を非難=統一へ米台けん制―中国 2024年05月20日 17時40分

中国の習近平国家主席=9日、ブダペスト(EPA時事)
中国の習近平国家主席=9日、ブダペスト(EPA時事)

 【北京時事】中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室の陳斌華報道官は20日、台湾の頼清徳総統が行った就任演説の内容について「台湾独立の立場をかたくなに堅持した」と非難した。「台湾独立工作者の本性を現した」とも断じており、中台関係の改善は当面見込めなくなった。
 陳報道官は「対立をあおった」と反発。「台湾は中国の不可分の一部」とした上で、「われわれが国家統一を成し遂げる意志は岩のように堅固だ」と強調した。また、日米などを念頭に「外部からの干渉」に対抗する姿勢を示し、「いかなる形であれ台湾独立の動きは決して容認しない」と表明した。
 祖国統一を目標に掲げる中国の習近平国家主席は、独立派と見なす頼総統と米国が軍事的連携を深めることを警戒している。武力統一の大きな妨げになるからで、中国商務省は同日、台湾への武器売却に関与したとして米ボーイングの防衛部門などを制裁リストに載せると発表した。 

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