〔東京外為〕ドル、157円台後半=氷見野副総裁講演受け(14日正午) 2025年01月14日 12時08分

 14日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、氷見野良三日銀副総裁の講演で1月の利上げに向けた明確な示唆が見られなかったことから、1ドル=157円台後半となった。正午現在は157円65~68銭と前週末(午後5時、158円38~39銭)比73銭のドル安・円高。
 前週末の欧州時間は、日銀が物価見通しを上方修正する公算が大きいとの一部報道を受け、158円40銭台から157円60銭台に急落。その後は買い戻しが入り158円10銭台に持ち直した。米国時間の序盤は、堅調な雇用統計を受けて158円80銭前後に上伸するも、直後に米主要株価の下落などから157円20銭台に下げた。終盤に向けては、157円80銭を挟んで上下した。週明け13日のアジア時間は157円20~60銭程度、欧州時間は157円00銭程度で推移し、米国時間に157円80銭程度に買い戻された。14日の東京時間の早朝は157円10銭台に下落。仲値にかけては、調整買いなどで157円50銭台に戻した。
 氷見野副総裁の講演を受け157円10銭台~158円近辺で上下に振れた後、正午に向けて157円50~60銭台でもみ合った。氷見野副総裁の講演について、市場では「足元の経済状況への手応えが示されたが、1月の利上げを決定付ける手掛かりは見られなかった」(資産運用会社)と受け止められた。午後の会見に注目が移る中、市場では「利上げを示唆する発言が出れば156円半ば程度まで軟化する可能性があるが、出なければ158円程度まで上昇するだろう」(国内証券)との見方が出ている。
 ユーロは朝方に比べ、対円で横ばい、対ドルで下落。正午時現在、1ユーロ=161円53~54銭(前週末午後5時、163円09~10銭)、対ドルでは1.0244~0244ドル(同1.0296~0297ドル)。

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