年末4万円射程に 2024年12月13日 14時30分
岡三証券シニアストラテジスト山本信一氏
東京株式市場は国内の堅調なファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を背景にしっかりで推移している。日経平均株価は年末に向け、終値ベースの4万円台回復が射程に入った。
企業の9月中間決算は夏場に円高が進んだあおりを受け、相場を押し上げるほど絶好調ではなかったものの、全体として悪くはなかった。国内の消費動向も比較的良好だ。
最近の相場は「防衛力強化に向けた増税」といったニュースが出ると売買代金が膨らむなど個別材料に反応しやすく、ムードの改善が見られる。米国市場が年末を前に連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定などのイベントをこなしつつ、好調に推移しそうなことも追い風だ。
確かに、トランプ次期米大統領が掲げる関税引き上げの行方は不透明で、注意を要する。日銀も今月か来年1月には追加利上げを実施しそうだが、国内株が年内に大きく崩れる可能性は低いだろう。