〔NY石油〕WTI続伸、64.58ドル=週間では6.23%高(6日) 2025年06月07日 05時15分
【ニューヨーク時事】週末6日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米株高を眺めて買いが入り、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月7月物の清算値(終値に相当)は前日比1.21ドル(1.91%)高の1バレル=64.58ドルだった。中心限月の清算値ベースで4月中旬以来約1カ月半ぶりの高値を付けた。週間では6.23%高。8月物は1.15ドル高の63.63ドル。
米労働省がこの日発表した5月の雇用統計(季節調整済み)によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比13万9000人増だった。伸びは4月(14万7000人増、改定)から幾分鈍化。市場予想(13万人増)と同程度だった。一方、失業率は4.2%で横ばいとなった。米雇用情勢の底堅さが示されたことから買い安心感が広がり、米株式相場が大幅上伸。投資家のリスク回避姿勢が後退し、株式と並ぶリスク資産である原油にも買いが入った。相場は一時64.80ドルまで上昇した。
前日にトランプ米大統領と中国の習近平国家主席が電話会談をしたことを背景に、米中通商協議のさらなる進展への期待感が広がっていることも引き続き相場を支えた。トランプ氏は6日、韓国の李在明大統領と電話会談し、関税合意に向け努力する方針を確認した。
米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが6日公表した同日までの1週間の国内石油の掘削リグ稼働数は前週比4基減の559基となった。発表後、相場は一部上げ幅を縮小する場面もあった。
▽ガソリン=続伸。中心限月7月物の清算値は1.39セント高の1ガロン=207.68セント。
▽ヒーティングオイル=続伸。7月物の清算値は3.08セント高の1ガロン=212.53セント。