〔NY金〕続落、3346.60ドル(6日) 2025年06月07日 05時10分

 【ニューヨーク時事】週末6日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米雇用統計の発表や米長期金利の上昇を背景に売りが優勢となり、続落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比28.50ドル(0.84%)安の1オンス=3346.60ドル。週間では0.94%高。
 米労働省が朝方発表した5月の米雇用統計によると、景気動向を反映する非農業部門の就業者数は前月比13万9000人増と、市場予想(13万人増=ロイター通信調べ)をやや上回った。失業率は4.2%と、前月から横ばい。市場予想と一致した。米労働市場の底堅さを示す結果を受け、景気減速への懸念が弱まるとともに、米連邦準備制度理事会(FRB)が早期に利下げするとの期待がやや後退。週内に発表されたADP雇用指数や週間新規失業保険申請件数では労働市場の軟化が示唆されていた。米雇用情勢の底堅さがウクライナ情勢などを巡る地政学リスクを相殺する形となり、安全資産とされる金は売りに押された。相場は雇用統計発表後、一時40ドル余り下落した。
 米長期金利上昇も、利子の付かない資産である金の投資妙味を後退させ、相場を下押した。

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