〔東京外為〕ドル、143円台後半=週末控えた調整買いでじり高(6日午後3時) 2025年06月06日 15時04分

 6日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、週末を控えた調整的な買いで1ドル=143円台後半でじり高となっている。朝方は売り優勢だったが、売り一巡後は買い戻しが先行し、午後もやや上値を切り上げている。午後3時現在、143円85~87銭と前日(午後5時、143円33~34銭)比52銭のドル高・円安。
 5日の米国時間の序盤は、週間新規失業保険申請件数の2週連続悪化を受けて売りが強まり、142円70銭台に下落。その後は、米中首脳が電話会談したと伝わると、通商協議の進展期待から、143円60銭台に切り返した。中盤は、トランプ米大統領が習中国国家主席との会談について、「非常に前向きな結論に至った」と述べたことが好感され、144円近くまで上伸。終盤は主要株価指数の下落で143円40銭台に緩んだ。
 6日の東京早朝は143円40~50銭台で推移した。午前9時以降は、日経平均株価の上昇や持ち高調整の買いなどで徐々に水準を切り上げ、昼前に143円90銭付近に浮上。正午はやや伸び悩んだが、午後は改めて買いが強まり、午後3時にかけては143円90銭台へとじり高となっている。
 市場では「特段の材料は浮上しておらず、週末を控えた調整的な買いが入ったのではないか」(為替ブローカー)と指摘されている。目先の焦点は、今夜発表される5月の米雇用統計で、「それまでは方向感は出にくい」(大手邦銀)との声が聞かれる。
 ユーロは午後に入って、対円、対ドルでもみ合い。午後3時現在、1ユーロ=164円52~54銭(前日午後5時、163円57~60銭)、対ドルでは1.1435~1436ドル(同1.1412~1413ドル)。

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