5月3日、FRB声明=0.25%の利上げを決定 2023年05月04日 07時55分

 米連邦準備制度理事会(FRB)は、5月2日、3日の連邦公開市場委員会(FOMC)において決定した金融政策について声明を発表しました。

  • フェデラルファンド金利の目標レンジを5~5.25%に引き上げることを決定。
  • 財務省証券、政府機関債および政府系不動産担保証券の保有量の削減を継続する。
  • 米国の銀行システムは健全で強靭である。

FOMC声明文(全文) 2023年5月3日14時(米東部時間)発表

[日本語訳 ゴールデンチャート社]

 第1四半期の経済活動は、緩やかなペースで拡大しました。ここ数カ月、雇用の増加は堅調で失業率は低水準で推移しています。インフレ率は依然として高い水準にあります。

 米国の銀行システムは健全で強靭です。家計や企業の信用状況の悪化は、経済活動、雇用、インフレに影響を及ぼすと思われます。これらの影響の程度は依然として不確実です。当委員会はインフレリスクに引き続き高い関心を持っています。

 当委員会は、長期的な視野に立って「最大雇用」と2%のインフレを達成することを目指しています。これらの目標を達成するため、当委員会はフェデラルファンド金利の目標レンジを5〜5.25に引き上げることを決定しました。当委員会は、入ってくる情報を注意深く監視し、金融政策への影響を評価します。インフレ率を長期的に2%に戻すために、追加の金融引き締め政策がどの程度適切であるかを判断する際、当委員会は、これまでの累積的な金融引き締め、金融政策が経済活動やインフレに影響を与える時間差、および、経済・金融情勢を考慮に入れます。さらに、当委員会は、以前に発表した計画に記載されている財務省証券と政府機関債および政府系住宅ローン担保証券の保有高削減を継続して実施していきます。当委員会は、インフレ率を2%の目標に戻すことに重い責任を託されています。

 金融政策の判断に際して適切なスタンスをとるため、当委員会は引き続き入手した情報が経済見通しに与える影響を注視していきます。当委員会の目標達成を妨げる可能性のあるリスクが現れた場合、当委員会は金融政策のスタンスを適切に調整する用意があります。当委員会での政策判断にあたり、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融・国際情勢など、幅広い情報を含む幅広い情報を考慮に入れてます。

 金融政策決定に賛成したのは、ジェローム・H・パウエル議長、ジョン・C・ウィリアムズ副議長、マイケル・S・バー、ミシェル・W・ボウマン、リサ・D・クック、オースタン・D・グールスビー、パトリック・ハーカー、フィリップ・N・ジェファーソン、ニール・カシュカリ、ロリー・K・ローガン、クリストファー・J・ウォラーの各氏でした。

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