1月26日 パウエル議長オープニング・ステートメント=FOMC記者会見 2022年01月27日 11時26分
パウエル議長は1月25日、26日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の記者会見で、FOMC決定内容の表明と米国経済の現状についての見解を述べました。
FOMC終了後記者会見、パウエル議長オープニング・ステートメント(要旨)
[ゴールデンチャート社] 2021年1月26日
- 本日、当委員会は雇用と物価の安定を達成するために、政策金利をゼロ近傍に維持を決定した。
- 当委員会は、金利の引き上げが間もなく適切になるとの見通しを表明した。また、12月に発表した資産買い入れの縮小を継続、3月初旬に終了させることに合意した。
- 経済活動は力強いペースで拡大、進行中のパンデミックに直面しながらも大きな強さと回復力を示している。最近のオミクロン変異株感染者の急増は、今期の経済成長の重荷であることは間違いなく、旅行やレストランなどコロナの影響を受けやすいセクターで消費支出の減少が指摘されてる。
- 医療専門家はオミクロンの変異型がこれまでのウイルス株ほど毒性が強くないとの見解をもっており、今後、感染者は急速に減少すると予測している。この波が早く過ぎ去れば、経済効果も同様に、力強い成長に戻るとみている。
- 労働市場は目覚しい発展を遂げ、ここ数カ月、雇用の増加は堅調で労働力人口は増加傾向にある。
- インフレ率は、長期的な目標である2%を大きく上回っている。パンデミックと経済再開に関連した需給の不均衡が、依然としてインフレ率の上昇の要因となっている。特に、ボトルネックと供給制約が、短期的には生産が需要の増加に迅速に対応できない原因となっている。こうした問題がコロナ感染拡大の波によって悪化し、予想以上に大きく長く続いている。
- 物価上昇は現在、より広範な財やサービスに及んでいる。賃金も大幅に上昇しており、生産性を上回る実質賃金の上昇が続くとインフレ率の上昇圧力となる恐れがあり、そうしたリスクを注視している。私たちは年内にはインフレ率が低下すると予測している。
- 当委員会はフェデラルファンド金利の目標レンジを据え置き、12月に発表した3月初旬に資産買い入れを終了する計画を再確認。労働市場の目覚しい進展と、2%の長期目標を大幅に上回るインフレ率を考慮すれば、経済はもはや持続的に高水準の金融政策支援を必要としない。
- FRBのバランスシートの規模を縮小するアプローチをより明確にするため、本日、当員会は、私たちの将来の決定の基礎となる一連の原則を発表した。バランスシートの縮小は利上げのプロセスが始まった後に行われることを明確にしている。長期的には主に国債を保有することを想定しています
- バランスシートの縮小の具体的な時期、ペース、その他の詳細について決定していない。今後の会合で議論し、適切な時期に追加情報を提供する予定。
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