12月15日 FOMC声明 = テーパリング終了を3月に前倒し 2021年12月16日 16時01分
米連邦準備制度理事会(FRB)FOMC声明を発表
米連邦準備制度理事会(FRB)は、12月14日、15日のFOMCにおいて決定した金融政策について声明を発表しました。
- 資産購入のペースを毎月、財務省証券で200億ドル、政府系不動産担保証券で100億ドルの減額開始を決定。1月から開始。
- フェデラル・ファンド金利のターゲットレンジを0〜1/4%に維持を決定。
- 米国経済は引き続きコロナ感染の影響を受けているが、 雇用はここ数カ月、堅調に推移、失業率も大幅に低下。
- パンデミックと経済再開に関連した需要と供給の不均衡がインフレ水準の高止まりの要因。
FOMC声明文(全文) 2021年12月15日14時(米東部時間)発表
[日本語訳 ゴールデンチャート社]
米連邦準備制度理事会(FRB)は、この困難な時期に直面した米国経済を支援するため、あらゆる手段を駆使し、最大雇用と物価安定の目標を達成すべく推進していく責務を託されています。
ワクチン接種の進展と強力な政策支援により、経済活動と雇用に関する指標は引き続き強さを示しています。パンデミックの影響を最も受けたセクターはここ数カ月、改善していますが、引き続きコロナ感染の影響を受けています。 雇用の増加はここ数カ月、堅調に推移し、失業率も大幅に低下しています。パンデミックと経済再開に関連した需要と供給の不均衡が、インフレ水準の高止まりの要因となっています。金融情勢は全体的に緩和的であり、これは経済を支えるための政策措置や米国の家計および企業に対する信用の流れを反映したものでもあります。
経済の先行きは、引き続きコロナウイルスの動向に左右されます。ワクチン接種の進展と供給制約の緩和は、経済活動の活性化と雇用の増加およびインフレ率の低下をもたらすと予想されます。
当委員会は、長期的な視野に立って最大の雇用と2%のインフレ率の達成を目指しています。これらの目標を達成するため、当委員会はフェデラルファンド金利の目標レンジを0〜1/4%に維持することを決定しました。インフレ率がこのところ2%を超えていますが、労働市場の状況が当委員会が評価する「最大雇用」に合致するレベルに達するまでこの目標レンジを維持することが適切であるとは考えています。インフレの進展と労働市場の更なる改善を鑑みて、当委員会は資産買い入れのペースを毎月、財務省証券で200億ドル、政府系不動産担保証券で100億ドル、それぞれ引き下げることを決定しました。1月には、当委員会は財務省証券を少なくとも月400億ドル,政府機関向け住宅ローン担保証券を少なくとも月200億ドルの保有を増やすことになります。当委員会は、毎月の資産買い入れのペースを同額で縮小していくことが適切であろうと判断していますが、経済見通しに変化があり、妥当な根拠がある場合には買い入れペースを調整する余地を残しています。FRBの継続的な証券の購入と保有によって、引き続き円滑な市場機能と緩和的な金融環境を促進し、家計と企業への信用の流れを支援していきます。
金融政策の判断に際して適切なスタンスをとるため、当委員会は引き続き、入手した情報が経済見通しに与える影響をモニターしていきます。当委員会の目標達成を妨げる可能性のあるリスクが現れた場合、委員会は適切に金融政策のスタンスを調整する用意があります。当委員会での政策判断にあたり、公衆衛生、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融・国際情勢など、幅広い情報を考慮に入れて評価を行っています。
この金融政策策定に賛成したのは以下の各氏です。Jerome H. Powell(議長)、John C. Williams(副議長)、Thomas I. Barkin、Raphael W. Bostic、Michelle W. Bowman、Lael Brainard、Richard H. Clarida、Mary C. Daly、Charles L. Evans、Randal K. Quarles and Christopher J. Waller.
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