性急な利下げのリスク警戒=経済指標、慎重に見極め―米FOMC要旨 2024年02月22日 06時03分

米連邦準備制度理事会(FRB)の本部ビル=ワシントン(AFP時事)
米連邦準備制度理事会(FRB)の本部ビル=ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は21日、先月30、31両日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。参加者の大半は、性急な利下げを行うリスクに警戒感を示し、インフレ率が目標の2%に向かって持続的に低下するか、経済指標を慎重に見極める重要性を訴えた。
 1月の会合では、政策金利を年5.25〜5.5%に4会合連続で据え置くことを決定。議事要旨によると、全員が据え置きは適切と判断した。また、これによりインフレの鈍化を促しつつ、さらに指標を精査することが可能になるとの認識で一致した。
 ただ、参加者らはインフレ率が目標を依然として上回っていることに注目。「景気抑制的な政策スタンスをどれくらい維持する必要があるのか、不確かだ」との見解も示した。需要が強く、供給網の改善が予想よりも進まないと、「物価安定に向けた進展は停滞する可能性がある」との意見もあった。金融引き締めスタンスの長期化が招く景気の下振れリスクに言及したのは少数にとどまった。 

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