【2021年7月15日~16日】経済物価情勢の展望(要約) 2021年07月17日 14時00分
経済・物価情勢の展望(2021年7月16日)
前回発表(2021年4月27日)との比較を中心に各項目ごとにまとめました。
1.経済・物価の現状
- 住宅投資は、「緩やかに減少」から「下げ止まる」へ
- 消費者物価は、押し上げ要因としてエネルギー価格上昇の影響が加わり、「小幅のマイナス」から「0%程度」へ
2.経済・物価の見通し
(1)経済の見通し
- すべての項目で変化なし
(2)物価の見通し
- 消費者物価の目先の動向は、押し上げ要因としてエネルギー価格上昇の影響が加わり、「小幅のマイナス」から「0%程度」へ
(3)金融環境
- すべての項目で変化なし
■「経済・物価情勢の展望」(2021年7月16日)の基本的見解(概要)
- 日本経済の先行きを展望すると、当面の経済活動の水準は、対面型サービス部門を中心に、新型コロナウイルス感染症の拡大前に比べて低めで推移するものの、ワクチン接種の進捗などに伴い感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、外需の増加や緩和的な金融環境、政府の経済対策の効果にも支えられて、回復していくとみられる。その後、感染症の影響が収束していけば、所得から支出への前向きの循環メカニズムが強まるもとで、わが国経済はさらに成長を続けると予想される。
- 先行きの物価を展望すると、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、目先、0%程度で推移すると予想される。その後、経済の改善が続くもとで、当面のエネルギー価格上昇の影響に加え、携帯電話通信料の引き下げの影響剥落などもあって、消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、徐々に上昇率を高めていくと考えられる。
- 前回の見通しと比べると、成長率については、感染症の影響から2021年度は幾分下振れているが、2022 年度は幾分上振れている。物価については、エネルギー価格の上振れなどから2021年度が上振れている。
- こうした先行きの見通しについては、感染症の帰趨やそれが内外経済に与える影響によって変わり得るため、不透明感が強い。また、上記の見通しでは、感染症の影響が収束するまでの間、企業や家計の中長期的な成長期待が大きく低下せず、金融システムの安定性が維持されるもとで金融仲介機能が円滑に発揮されると考えているが、これらの点には大きな不確実性がある。
- リスクバランスは、経済の見通しについては、感染症の影響を中心に、当面は下振れリスクの方が大きいが、見通し期間の中盤以降は概ね上下にバランスしている。物価の見通しについては、下振れリスクの方が大きい。
[ゴールデン・チャート社]
■関連リンク
前回(4月26日、27日開催分)の経済物価情勢の展望(要約)
■参考資料(外部サイト)