【2021年7月15日~16日】金融政策決定会合の結果(要約) 2021年07月16日 15時00分
前回(2021年6月18日公表)との比較まとめ
当面の政策金利目標と資産買入れ規模については前回から据え置き。新たに、年内を目途に導入・実施する、気候変動関連分野での民間金融機関の多様な取り組みを支援するための資金供給の仕組みの骨子素案を公表。
1.政策金利目標
前回会合から据え置きを決定。
【短期金利】日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用。
【長期金利】10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債を買入れ。
2.資産買入れ規模
前回会合から据え置きを決定。
【ETF】年間約12兆円の残高増加ペースを上限に必要に応じて買入れ。
【J-REIT】年間約1,800億円の残高増加ペースを上限に必要に応じて買入れ。
【CP等、社債等】2022年3月末までの間、合計で約20兆円の残高を上限に買入れ。
3.その他決定事項
(1)新規および変更事項
- 気候変動対応を支援するための資金供給の骨子素案を公表【新規】
(2)継続および変化なし項目
- 「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続
- マネタリーベースは、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率が安定的に2%を超えるまで拡大方針を継続
- 新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラムを継続
- 国債買入れやドルオペなどによる円貨および外貨の上限を設けない潤沢な供給を継続
- それぞれ約12兆円および約1,800億円の年間増加ペースの上限のもとでのETFおよびJ-REITの買入れを継続
- 新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、必要があれば躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる
- 政策金利は、現在の長短金利の水準かそれを下回る水準での推移を想定
■当面の金融政策運営について(2021年7月16日)
1.決定事項
(1)長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)
- 短期金利:日本銀行当座預金のうち政策金利残高に▲0.1%のマイナス金利を適用する。
- 長期金利:10年物国債金利がゼロ%程度で推移するよう、上限を設けず必要な金額の長期国債の買入れを行う。
(2)資産買入れ方針
- ①ETFおよびJ-REITについて、それぞれ年間約12兆円、年間約1,800億円に相当する残高増加ペースを上限に、必要に応じて、買入れを行う。
- CP等、社債等については、2022年3月末までの間、合計で約20兆円の残高を上限に、買入れを行う。
2.その他
- 「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続
- マネタリーベースは、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率が安定的に2%を超えるまで拡大方針を継続
- ①新型コロナ対応資金繰り支援特別プログラム、②国債買入れやドルオペなどによる円貨および外貨の上限を設けない潤沢な供給、③それぞれ約12兆円および約1,800億円の年間増加ペースの上限のもとでのETFおよびJ-REITの買入れを継続
- 新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、必要があれば躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる
- 政策金利は、現在の長短金利の水準かそれを下回る水準での推移を想定
3.気候変動対応を支援するための資金供給の骨子素案
前回の金融政策決定会合において導入することとした、気候変動関連分野での民間金融機関の多様な取り組みを支援するための新たな資金供給の仕組みについて、制度の骨子素案を決定した。
- 対象先は、共通担保オペ(全店貸付)の対象先のうち、気候変動対応に資するための取り組みについて一定の開示を行っている先で、希望する先とする。
- 対象となる投融資は、①グリーンローン/ボンド、②サステナビリティ・リンク・ローン/ボンド(気候変動対応に紐づく評価指標が設定されているもの)、③トランジション・ファイナンスにかかる投融資が考えられる。
- 共通担保を担保とする円貨の貸付とする。
- 貸付利率はゼロ%とする。
- マクロ加算残高への「2倍加算」を適用する。
- 貸出促進付利制度においてはカテゴリーⅢ(付利金利ゼロ%)の対象とする。
- 貸付期間は、原則1年とする。
- 制度の実施期限までの間、対象投融資の残高の範囲内で、回数に制限を設けず、借り換えを可能とする。(実質的に、長期にわたるバックファイナンスを受けることが可能。)
- 年内を目途に開始する。
- 原則として(金融調節上の支障がない限り)2030 年度まで実施する。
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前回(6月17日~18日開催)金融政策決定会合の結果【要約】
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■参考資料(外部サイト)
金融政策決定会合の結果「当面の金融政策運営について」(日本銀行)