〔米株式〕NYダウ反落、226ドル安=ナスダックはもみ合い(24日午前) 2025年07月24日 23時44分
【ニューヨーク時事】24日午前のニューヨーク株式相場は、米国の関税交渉の行方に注目が集まる中、一部米企業の決算内容などを受けて反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時21分現在、前日終値比226.46ドル安の4万4783.83ドル。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は一時取引時間中の最高値を更新。同時刻現在は23.42ポイント高の2万1043.44で推移している。
2025年4~6月期の米企業決算シーズンが本格化する中、前日引け後からこの日朝方にかけ、ダウ平均構成銘柄の2社が決算を発表。米コンピューターサービス大手IBMが23日発表した四半期決算は増収増益となり、売上高、調整後1株当たり利益(EPS)が市場予想を上回る好業績。ただ、ソフトウエア部門の売上高および粗利益率が予想に届かず、投資家心理を圧迫した。米企業ハネウェル・インターナショナルはこの日、好決算を踏まえ、25年通期の業績予想を上方修正したが、市場は売りで反応した。こうした中、ダウは売り先行で始まり、一時330ドル余り下落。米通商交渉の行方が引き続き注視されるほか、トランプ米大統領による米連邦準備制度理事会(FRB)訪問に関心が集まっている。トランプ氏と米政権は利下げに慎重なパウエルFRB議長に対する圧力を強め、再三にわたり利下げを要求。FRB本部の改修工事コストについても当初計画を大幅に上回っていると主張している。
午前発表された雇用関連統計など米経済指標は強弱まちまちの結果となり、市場の反応は今のところ限定的。米労働省が朝方発表した週間新規失業保険申請件数(19日までの1週間)は前週比4000件減の21万7000件と、6週ぶりに改善。件数は市場予想(ロイター通信調べ)の22万6000件を下回った。S&Pグローバルが発表した7月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は49.5と、市場予想(52.7)を下回った一方、サービス業PMIは55.2と、予想(53.0)から若干上振れした。
個別銘柄では、IBMが9%安、ハネウェルが4%超安となり、ダウ平均の下げを先導している。低調な四半期決算や嫌気され、テスラは8%超下落。一方、米グーグルの親会社アルファベットは好決算をはやして、時間外取引で4%高となったあと、0.5%高と小幅高で推移。人工知能(AI)関連の力強い需要がけん引し、4~6月期の売上高および純利益はともに同四半期としての過去最高を更新した。