〔NY石油〕WTI続伸、65ドル台(2日午前) 2025年07月02日 23時49分
【ニューヨーク時事】2日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、イランが国際原子力機関(IAEA)との協力を停止したことを受けて供給不安が再燃し、続伸している。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は午前10時40分現在、前日清算値(終値に相当)比0.24ドル高の1バレル=65.69ドル。
イランのメディアによると、ペゼシュキアン大統領は2日、IAEAとの協力を停止する法律が施行されたと表明した。IAEAのグロッシ事務局長はイランがウラン濃縮活動を「数カ月かそれより早く」再開できる可能性があると指摘。今後はイランの核計画の事態を把握するのが難しくなる可能性が強く、地政学的リスクの高まりを背景とした供給不安が再び強まり、原油が買われた。
一方、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、原油在庫が前週比380万バレル増と、市場予想(ロイター通信拡大版調査=180万バレル減)に反して積み増し。ガソリン在庫も420万バレル増(同20万バレル減)となった。これを受けて需給の緩みが意識され、原油は上値を一時削る場面もあった。