〔東京外為〕ドル、一時144円台=米金利上昇で水準切り上げ(2日午後5時) 2025年07月02日 17時03分

 2日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、終盤、時間外取引で米長期金利が上昇したことに支援され、一時1ドル=144円台に乗せた。その後は戻り売りが出たことで、143円台後半に伸び悩んでいる。午後5時現在、143円89~90銭と前日(午後5時、143円06~06銭)比83銭のドル高・円安。
 前日の海外市場では、アジア時間のドル売り・円買いの流れが加速し、米国時間序盤にかけ、143円台後半から142円60銭台まで下落。その後は値を戻し、5月の米雇用動態調査(JOLTS)と6月のISM米製造業購買担当者景況指数(PMI)が市場予想を上回ると、143円台半ばに急伸した。米上院のトランプ減税法案可決もドル買い要因で、143円80銭近くまで上昇。米国時間終盤は、トランプ米大統領が日本との関税交渉で「合意は難しい」との見方を示し、対日本関税を「30%か35%、あるいはわれわれが決める数字を支払ってもらう」との方針を表明し、143円30銭台まで売られた。
 東京早朝もこの水準を引き継いだ。午前9時以降は実需筋の買いが優勢となり、仲値にかけては143円65銭前後に上昇。いったん緩んだが、正午前後は143円50銭台に持ち直した。午後は同水準を軸にもみ合ったが、日経平均の下げ渋りを眺めて、143円70銭台に浮上。終盤は米金利上昇で144円台に乗せた後は買い一服となった。
 東京時間は「昼すぎまでは143円70銭台が上値として重い印象があった」(為替ブローカー)が、終盤は「米金利上昇を受けてドル買いが優勢になった」(大手邦銀)という。ただ、144円乗せは一時的で、「なお上値は重い」(同)との声が聞かれた。
 ユーロは終盤、対円でもみ合い。対ドルは小安い。午後5時現在、1ユーロ=169円41~43銭(前日午後5時、168円58~61銭)、対ドルでは1.1773~1773ドル(同1.1783~1784ドル)。

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