〔東京外為〕ドル、144円台半ば=中東情勢の緊張緩和期待(17日午後5時) 2025年06月17日 17時16分

 17日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、中東情勢の緊張緩和期待などから、1ドル=144円台半ばに上昇した。午後5時は、144円52~52銭と前日(午後5時、144円17~19銭)比35銭のドル高・円安。
 午前は、日経平均株価の上昇や輸入企業の買いで、145円10銭台に上昇した。正午に向けては、144円80銭~145円近辺で推移した。
 午後0時半ごろ、日銀は市場予想通り政策金利を据え置き、来年4月からの国債買い入れ減額ペースを四半期2000億円に縮小した。ドル円は材料出尽くしの売りなどに押され、144円30銭台に下落。その後は、植田日銀総裁が会見で、「見通しが実現するか不確実性は極めて高い」などと述べると、145円付近に上昇した。午後5時にかけては再び売られ、144円40銭台に失速した。
 イランがイスラエルとの停戦を模索しているとの報道を受けて、投資家の過度な警戒感は後退した。また、植田日銀総裁が会見で、「見通しが実現するか、不確実性が極めて高い」などと述べたことが、「ハト派的」(国内銀行)と受け止められたことも、ドル円の支援材料になった。別の関係者は「中東情勢や米関税政策の先行きが不透明な中、日銀は動けないとの見方が広がった」(FX会社)と話していた。
 ユーロは対円で小幅高、対ドルは下落。午後5時は、1ユーロ=167円03~04銭(前日午後5時、166円93~96銭)、対ドルでは1.1557~1557ドル(同1.1578~1579ドル)。

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