国債購入、来年4月減額幅縮小=植田総裁「金利不安定化を予防」―政策金利は維持・日銀会合 2025年06月17日 17時00分

金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の植田和男総裁=17日午後、日銀本店
金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の植田和男総裁=17日午後、日銀本店

 日銀は17日の金融政策決定会合で、昨夏に始めた国債買い入れ減額について、来年4月以降は減額幅を現行の毎四半期4000億円から同2000億円に縮小することを決めた。植田和男総裁は会合後の記者会見で「国債市場の安定に配慮した形で市場機能の改善を進めていけるよう減額する」と説明。「将来の金利、市場の不安定さを未然に防ぐ」と強調した。
 政策金利である短期金利の誘導目標は「0.5%程度」と、3会合連続で据え置いた。トランプ米政権の高関税政策について植田氏は「政策がどこかのレベルで落ち着いたとしても、経済にどういう影響を及ぼすかという不確実性は極めて高い」とし、引き続き慎重に情勢を見極める姿勢を示した。
 一方、経済・物価が日銀の見通しに沿って推移すれば「引き続き政策金利を引き上げ、緩和度合いを調整する」とも語り、利上げ路線は堅持した。 

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金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の植田和男総裁=17日午後、日銀本店
金融政策決定会合を終え、記者会見する日銀の植田和男総裁=17日午後、日銀本店

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