ニデックTOBに反対=買収対抗策発動へ―牧野フライス 2025年04月10日 20時53分
工作機械大手の牧野フライス製作所は10日、ニデックが開始したTOB(株式公開買い付け)に反対を表明した。より有利な条件の競合案が出る可能性があるのに、株主にその内容を検討する時間を与えずにTOBを始めたことを問題視した。また、ニデックに対する買収対抗策の発動を決め、6月の定時株主総会を経て効力を生じさせる方針も発表した。
ニデックは昨年12月、牧野フライスとの協議を経ないまま買収を提案。牧野フライスはTOB開始時期を遅らせるよう要望したが、ニデックは拒否し、予定通り今月4日に1株1万1000円で買い付けを始めた。
牧野フライスの宮崎正太郎社長は10日、オンラインで記者会見し、「公正な手続きを確保するためのTOBの延期すら断られた中、賛同は極めて難しい」と強調。既に複数の友好的な買収者「ホワイトナイト(白馬の騎士)」候補から初期的な買収意向表明書を受領しており、より良い条件の提案が出る「蓋然(がいぜん)性は高い」と述べた。