〔米株式〕NYダウ反落、373ドル安=ナスダックも安い(1日午前) 2025年04月01日 23時38分
【ニューヨーク時事】1日午前のニューヨーク株式相場は、トランプ米政権による相互関税の発表を前にした警戒感から売りが先行し、反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時25分現在、前日終値比373.18ドル安の4万1628.58ドル。一時は480ドル余り下げた。ハイテク株中心のナスダック総合指数は67.06ポイント安の1万7232.23。
トランプ米政権は貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」の詳細を2日に発表する。全世界が対象となる。ベッセント財務長官は3月31日の米メディアインタビューで、相互関税の詳細を2日に発表すると明言。一方で、トランプ氏は記者団に、相互関税の計画は「定まった」と強調しながらも、発表については前倒しの可能性も残した。米紙ワシントン・ポストが1日に関係筋の話として報じたところによると、トランプ氏の側近が大半の輸入品に約20%の関税を課す案を起草しているという。高関税計画を巡る不確実性が高まる中、米経済のリセッション(景気後退)入りやインフレ再燃が警戒され、市場のリスク選好意欲が後退。ダウ、ナスダックともに売り先行で始まった。
さらに、この日午前発表された一連の米経済指標が市場予想を下回る結果となり、地合いが悪化したため、リスク回避の売りに拍車が掛かった。米サプライ管理協会(ISM)が午前10時に発表した3月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は49.0(前月50.3)と、市場予想(ロイター通信調べ)の49.5を下回った。米労働省が同時刻に公表した2月の米雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人数は前月比19万4000件減の756万8000件と、市場予想の761万6000件を下回った。
個別銘柄では、ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が5%近く下落し、ダウ平均の下げを先導。ボーイング、ゴールドマン・サックスがともに2%超安となっている。一方、マイクロソフト、ウォルマートは小じっかり。シェイクシャックは投資判断引き上げをはやして、1.5%上伸している。