〔NY石油〕WTI反落、69ドル台(18日午前) 2024年10月18日 22時58分

 【ニューヨーク時事】週末18日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中国の景気減速懸念や中東情勢悪化に伴う供給混乱リスク後退などが重しとなり、反落している。米国産標準油種WTIの中心限月11月物は午前9時半現在、前日清算値(終値に相当)比0.94ドル安の1バレル=69.73ドル。
 中国国家統計局が18日発表した2024年7~9月期の実質GDP(国内総生産)は前年同期比4.6%増と、2四半期連続で減速。不動産不況の長期化を受け、1~9月期の経済成長率は4.8%にとどまっているが、政府は「5%前後」の通年目標を掲げる。ロイター通信によると、9月の中国の製油所の原油処理量は前年同月比5.4%減となり、6カ月連続で減少した。一連の内容を受け、世界最大の石油輸入国である中国の需要減速懸念が改めて広がり、原油売りが先行。相場は70ドルを割り込み、下値を探る展開となっている。
 一方、パレスチナのイスラム組織ハマスは18日、最高指導者ヤヒヤ・シンワル氏の死亡を認めた。イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザでの戦闘を続ける中、ハマスの「壊滅」に向け同幹部を相次ぎ排除。最重要の標的だったシンワル氏の死亡が確認されたことでハマスの弱体化は避けられないもよう。中東情勢の悪化にひとまず歯止めがかかるとの見方も一部で浮上し、供給混乱への過度の不安が後退している。

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