新幹線札幌延伸は38年度末=工事難航で8年遅れの見通し―国交省 2025年03月10日

 北海道新幹線の札幌市までの延伸開業の時期について、国土交通省が2038年度末になると見込んでいることが10日、関係者への取材で分かった。30年度末を目指していたが、トンネル工事の難航などにより大幅に遅れる。近く開く有識者会議で新たな開業時期を盛り込んだ報告書案を示す予定だ。
 新函館北斗―札幌間(約212キロ)の延伸を巡っては、約8割をトンネル区間が占め、巨大な岩の塊や地質不良の影響で工事が難航している。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は昨年5月、予定していた30年度末の開業が困難になったと発表した。
 これを受け、国交省は有識者会議を立ち上げ、工期の精査を進めてきた。報告書案では、開業時期は38年度末になるとの見通しを示した上で、工事の進捗(しんちょく)次第でさらに遅れる可能性があることも言及する方向だ。 

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北海道新幹線の札幌早期開業を求めるポスター=2024年5月、札幌市中央区
北海道新幹線の札幌早期開業を求めるポスター=2024年5月、札幌市中央区

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