楽天、6年連続赤字=携帯投資重荷、営業損益は黒字に―24年12月期 2025年02月14日

 楽天グループが14日発表した2024年12月期連結決算(国際会計基準)は、純損益が1624億円の赤字だった。携帯電話事業の設備投資負担が重く、6年連続の赤字。ただ、回線契約の拡大に伴って赤字幅は縮小。本業のもうけを示す営業損益は529億円の黒字となり、5年ぶりに黒字に転じた。
 23年12月期の純損益は3394億円の赤字、営業損益も2128億円の赤字だった。同社は22年12月期を底とした業績の回復を進め、赤字脱却を目指す。
 携帯事業の調整後営業損益は2353億円の赤字と、23年12月期(3358億円の赤字)から大幅に改善した。回線契約数は昨年12月末時点で830万件で、1年間で180万件ほど上乗せした。
 携帯電話子会社の損益を24年中に月間業績で黒字に転換させる目標は、同年12月に達成。黒字化したのは、調整後営業損益に減価償却費などを足し戻した指標で、他事業への利益貢献も独自に反映させている。オンラインで記者会見した三木谷浩史会長兼社長は「今年は通期で黒字化する。実現可能性は極めて高い」と語った。
 「楽天市場」などのネット通販事業と「楽天カード」などの金融事業は、いずれも増益だった。 

その他の写真

オンライン形式の決算説明会に登壇した楽天グループの三木谷浩史会長兼社長=14日午後
オンライン形式の決算説明会に登壇した楽天グループの三木谷浩史会長兼社長=14日午後

特集、解説記事