東京の転入超過6.8万人=23年、コロナ前に迫る―人口移動報告 2024年01月30日

 総務省が30日に発表した2023年の人口移動報告によると、東京都では、転入者数が転出者数を上回る「転入超過」が6万8285人となった。前年の3万8023人から大幅に伸び、2年連続で増加。新型コロナウイルス感染拡大前の水準に迫った。政府は27年度に地方と東京圏との転入・転出を均衡させる目標を掲げているが、むしろ東京一極集中の傾向が強まった。
 19年までの東京都の転入超過数はおおむね7万~8万人台で推移。その後、コロナの影響などから、21年は5433人にまで減った。しかし、行動制限の緩和もあり、移動が活発化したとみられる。
 東京23区は転入超過数が5万3899人。他の全ての市町村よりも多かった。東京都全体の転入者は前年比3.3%増の45万4133人。転出者は4.0%減の38万5848人だった。
 都道府県別で転入超過となったのは埼玉、千葉、東京、神奈川、滋賀、大阪、福岡の7都府県。転入超過数が最も拡大したのは東京だった。転出超過は40道府県。宮城、茨城、山梨、長野は22年に転入超過だったが転出超過に転じた。転出超過数は広島が最多だった。 

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