ガソリン価格、5週連続下落=補助金拡充で176円90銭 2023年10月12日

 経済産業省が12日発表したレギュラーガソリンの店頭小売価格は、10日時点の全国平均で1リットル当たり176円90銭と前週比2円40銭下落した。値下がりは5週連続。小売価格の高騰を抑制するため、政府が石油元売り会社に支給する補助金を拡充したことが影響した。
 経産省によると、補助金がなかった場合のガソリン価格は212円40銭で、35円50銭の抑制効果があった。地域別に見ると、47都道府県すべてで下落。最も安いのは北海道の169円50銭で、最も高いのは長崎県の188円30銭だった。
 給油所には一定の在庫があるため、補助金効果が店頭価格に反映されるまでには時間がかかる。9月4日時点で過去最高の186円50銭を記録した店頭価格は1カ月程度かけて約10円下落した。政府は10月中に175円程度へ引き下げる方針で、既に15道県で175円以下となった。
 ただ、円安や産油国の減産が響き、ガソリン価格の上昇圧力は根強い。さらに、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘で中東情勢が緊迫化しており、原油相場の先行き不透明感も強まっている。10月中にまとまる総合経済対策では、年内で終了する補助金の取り扱いが焦点となる。 

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ガソリンスタンド(資料写真)
ガソリンスタンド(資料写真)

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