フィンランドが正式加盟=NATO北方拡大、31カ国に―対ロ緊張高まる恐れ 2023年04月04日

 【ブリュッセル時事】北欧フィンランドが4日、北大西洋条約機構(NATO)に正式加盟した。新規加盟は2020年の北マケドニア以来で31カ国目。NATO拡大阻止を狙いウクライナ侵攻に踏み切ったロシアは、その思惑とは裏腹に、安全保障上の大きな「緩衝地帯」を失うことになる。
 NATOのストルテンベルグ事務総長は、加盟を受けて「フィンランドを正式メンバーとして迎えることができ、大変光栄だ」と歓迎。「(ロシアの)プーチン大統領はNATOの扉を閉めようとしたが、失敗した」と強調した。フィンランドのニーニスト大統領は「フィンランドにとって素晴らしい日だ」と述べた。
 くしくも74年前の4月4日は、欧米12カ国による北大西洋条約の署名日。ブリュッセルのNATO本部には、団結と連帯を象徴するフィンランド国旗が掲揚された。
 高い軍事力と予備兵力を誇るフィンランドの加盟は、NATO全体の防衛強化につながると期待されている。一方、1300キロ以上に及ぶフィンランド国境でロシアと接することになり、緊張が高まる恐れもある。 

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4日、ブリュッセルで、北大西洋条約機構(NATO)加盟に関する文書を交わす(左から)フィンランドのハービスト外相とNATOのストルテンベルグ事務総長、ブリンケン米国務長官(EPA時事)
4日、ブリュッセルで、北大西洋条約機構(NATO)加盟に関する文書を交わす(左から)フィンランドのハービスト外相とNATOのストルテンベルグ事務総長、ブリンケン米国務長官(EPA時事)
4日、ブリュッセルで記者会見するフィンランドのニーニスト大統領(左)と北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長(AFP時事)
4日、ブリュッセルで記者会見するフィンランドのニーニスト大統領(左)と北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長(AFP時事)
4日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部で掲揚されるフィンランド国旗(中央)(AFP時事)
4日、ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部で掲揚されるフィンランド国旗(中央)(AFP時事)

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