中古カード高騰、投資対象も=市場規模拡大、コロナが追い風 2022年12月15日

 事件で取引された「ポケモンカード」などのトレーディングカードは、若者らを中心に人気が高い。1枚数十万円の値が付くこともあり、中古価格は高騰。投資対象となるケースや数百万円相当のカードが盗まれる事件も起きている。
 一般社団法人「日本玩具協会」によると、トレーディングカードなど、2021年度のカードゲームの市場規模は約1782億円で、前年度比45%増と4年連続で拡大した。特に人気が高いカードはアニメ「ポケットモンスター」や漫画「遊☆戯☆王」。新型コロナウイルス禍の巣ごもり需要に加え、20年以上の歴史があり、親子で楽しむ人が増えていることも追い風という。
 5~11枚入りの1パックが165~550円で販売されるポケモンカードは、購入時に中身を選べず、珍しい「レアカード」には高値が付く。友人らとカードを出し合って対戦するゲームに使われるが、目当てでなかったカードなどを売買をする中古市場も活況だ。
 「2年前に250万円で販売した限定カードの買い取り値は今や500万円だ」。中古カードショップが集まる東京・秋葉原で14年から営業する「すぱいらる」の男性店員はこう話す。
 イベントで限定配布されたり、絶版となったりしたカードは高額で取引され、投資目的で売買する人もいる。インターネット交流サイト(SNS)には取引値に関する情報が多く投稿される。店側はライバル店の動向も踏まえて値段を決めており、価格が1日で1.5倍に跳ね上がることもあるという。 

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カードショップに陳列されるポケモンカード=14日、東京都千代田区
カードショップに陳列されるポケモンカード=14日、東京都千代田区
高値が付いたポケモンカード=14日、東京都千代田区
高値が付いたポケモンカード=14日、東京都千代田区

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