貿易赤字、2兆274億円=11月では最大、資源高や円安で―財務省 2022年12月15日

 財務省が15日発表した11月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2兆274億円の赤字となった。資源価格の高騰や円安によって輸入額が膨らんだことが響き、赤字額は、11月としては比較可能な1979年以降最大。赤字は16カ月連続で、貿易赤字が恒常化しつつある。
 輸入総額は前年同月比30.3%増の10兆8649億円だった。品目別に見ると、原油が69.7%増、石炭が106.8%増、液化天然ガスが51.9%増。11月の平均為替レートは1ドル=146円43銭となり、前年同月から3割近く円安が進んだことも輸入額を押し上げた。
 輸出総額は20.0%増の8兆8375億円。米国向けの自動車や建設用・鉱山用機械、タイ向けの貨物船などが好調だったが、輸入額の伸びには追い付かなかった。 

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