貿易赤字、過去2番目の大きさ=5月2兆3847億円―資源高・円安で輸入額増大 2022年06月16日

 財務省が16日発表した5月の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は2兆3847億円の赤字となった。赤字額は比較可能な1979年以降で2014年1月(2兆7951億円)に次ぐ過去2番目の大きさとなり、5月としては最大だった。原油など資源価格の高騰や円安進行により、輸入額は3カ月連続で過去最大を更新した。
 輸入額は前年同月比48.9%増の9兆6367億円で、月間の輸入額が9兆円を超えたのは初めて。品目別に見ると、原油が147.2%増、石炭が267.7%増、液化天然ガス(LNG)は154.7%増だった。
 輸出額は15.8%増の7兆2521億円で、5月としては過去最大。韓国向け鉄鋼や米国向け鉱物性燃料の増加が目立ったが、輸入額の伸びには及ばなかった。貿易赤字は10カ月連続。 

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