英、離脱協定の一部ほごへ=法案提出、EUと関係悪化も―北アイルランド通関、一方的に省略 2022年06月14日

 【ロンドン時事】英政府は13日、欧州連合(EU)離脱の際にEUと合意した英領北アイルランドに関する協定の一部について、一方的にほごにする改正法案を英議会に提出した。相手の同意のないまま国際的な合意を勝手に変更するもので、EUや国境を接するアイルランドとの関係悪化を招く可能性がある。
 アイルランドのマーティン首相は「協定の一方的なほごは非常に深刻だ。信頼の核心に関わる問題だ」と非難。EU欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長(機関間関係・先見性担当)も「一方的な行動は相互の信頼を損ない、不確実性をもたらす」と批判した。
 これに対し、トラス英外相は「この法案は北アイルランドの人々が英国の他の地域と異なる扱いを受けるという、耐え難い状況を終わらせるものだ」と強調した。 

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ジョンソン英首相=13日、ロンドン(AFP時事)
ジョンソン英首相=13日、ロンドン(AFP時事)
トラス英外相=7日、ロンドン(EPA時事)
トラス英外相=7日、ロンドン(EPA時事)
EU欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長(機関間関係・先見性担当)=2月21日、ブリュッセル(EPA時事)
EU欧州委員会のシェフチョビッチ副委員長(機関間関係・先見性担当)=2月21日、ブリュッセル(EPA時事)

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