円急落、24年ぶり135円台前半=株・債券とトリプル安―東京市場 2022年06月13日

 円相場が13日の東京市場で一時1ドル=135円台前半に急落し、日本の金融システム不安が円売り材料となっていた1998年10月以来、およそ24年ぶりの安値を付けた。日経平均株価は前週末比800円を超す値下がりで2万7000円割れで終了。長期金利の指標となる新発10年物国債も売られ、流通利回りは一時、年0.255%まで上昇(債券価格は下落)、東京市場は為替・株・債券がそろって売られるトリプル安の展開となった。
 98年は日本経済が金融システム不安の影響で景気後退局面に陥った時期で、円安が急激に進行。政府・日銀は円安が146円台まで進んだ98年6月に円買い・ドル売り介入に踏み切ったが、その後は円安を阻止する介入は行っていない。
 13日の外為市場では、米国の積極的な利上げに伴う日米金利差の拡大を見込み、低金利の円を売ってドルを買う動きが優勢となった。前週末に発表された5月の米消費者物価指数の上昇率が前年同月比8.6%に高進したことがきっかけ。米利上げペースが加速するとの見方が強まり、米長期金利が上昇。市場関係者によると、東京市場で円は一時135円22銭程度まで下落した。 

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1ドル=135円台に下落した円相場を示すモニター=13日午後、東京都中央区
1ドル=135円台に下落した円相場を示すモニター=13日午後、東京都中央区

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