貿易赤字5兆3749億円=資源高で輸入額最高―21年度 2022年04月20日

 財務省が20日発表した2021年度の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5兆3749億円の赤字だった。前年度は1兆161億円の黒字で、年度ベースの貿易赤字は2年ぶり。原油など資源価格の高騰で輸入額が大きく膨らんだ。赤字幅は、東日本大震災後の原発稼働停止で火力発電用のエネルギー輸入が増えた12~14年度に次ぐ過去4番目の大きさとなった。
 輸入は前年度比33.3%増の91兆2534億円、輸出は23.6%増の85兆8786億円。輸出、輸入ともに3年ぶりのプラスで、金額はいずれも過去最高となった。
 品目別で見ると輸入は原油、石炭が約2倍に、液化天然ガス(LNG)が約1.5倍にそれぞれ増加。輸出は鉄鋼が大幅に増加したほか、自動車や半導体製造装置が堅調だった。
 同時発表された今年3月の貿易収支は4124億円の赤字(前年同月は6156億円の黒字)。単月の赤字は8カ月連続で、輸出、輸入額はともに過去最高を更新した。 

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