2月の企業倒産、9カ月ぶり増加=資金繰り支援、効果薄まる 2022年03月08日

 東京商工リサーチが8日発表した2月の企業倒産件数(負債額1000万円以上)は、前年同月比2.9%増の459件となり、昨年5月以来、9カ月ぶりに前年を上回った。2月としては1990年以降で3番目の低水準にとどまっているものの、政府の支援策などを背景とする企業倒産の減少が一服した格好だ。
 商工リサーチは「長引く新型コロナウイルス禍で中小企業の業績回復が遅れており、政府の資金繰り支援の効果も薄まっている」と分析。今後はロシアのウクライナ侵攻に伴う対ロ制裁の影響も懸念され、「原材料や原油価格の高騰などが内需型産業の収益悪化材料として危惧される」と指摘した。 

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