トランプ氏の対ロ融和警戒=ウクライナ支持で結束―欧州首脳 2025年08月10日 15時08分

【ベルリン時事】英仏独首脳は9日、ウクライナ情勢を巡る米国とロシアの首脳会談に関し、電話会談を行い、ウクライナ支持で結束する方針を確認した。翌10日に他の欧州首脳と共に発表した共同声明では、「ロシアへの圧力を組み合わせたやり方だけが成功する」と主張し、ロシアのプーチン大統領と15日に会談するトランプ米大統領に融和姿勢を取らないようくぎを刺した。
声明は、ウクライナが主権と領土を守るための「強固で信頼できる安全の保証」が、欧州にとっての死活的利益だと強調。「ウクライナ抜きでウクライナの和平は決められない」とし、ウクライナや欧州の頭越しに交渉が進むことへの警戒感をにじませた。
また、米ロ首脳会談について、「(ウクライナでの)停戦や敵対的行為の縮小」に焦点を当てたものでなければ、有意義にならないと訴えた。ウクライナのゼレンスキー大統領は10日、X(旧ツイッター)への投稿で、共同声明に対する「全面的な支持」を表明した。
声明にはスターマー英首相、マクロン仏大統領、メルツ独首相のほか、イタリア、ポーランド、フィンランド、欧州連合(EU)の首脳が参加した。