ハマス、60日停戦案に同意=イスラエルの出方焦点に―ガザ交渉 2025年08月19日 14時31分

パレスチナのイスラム組織ハマスのハイヤ幹部=2022年10月、ダマスカス(AFP時事)
パレスチナのイスラム組織ハマスのハイヤ幹部=2022年10月、ダマスカス(AFP時事)

 【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、イスラム組織ハマスは18日、「仲介国のカタールやエジプトが提示した停戦案に同意する」と明らかにした。イスラエルメディアなどが報じた。同案は60日間の停戦を想定。既にイスラエル側にも伝えられており、同国が同意するかが焦点だ。
 同案はこの停戦期間中に、ハマスは人質10人を解放、その見返りにイスラエルが収監するパレスチナ人150人を釈放する内容。ハマスが要求する恒久停戦につなげるための大枠も示されたという。
 地元メディアのタイムズ・オブ・イスラエルによると、ハマスの代表団を率いるハイヤ幹部が17日にカタールのムハンマド首相兼外相に対し、イスラエル軍の展開範囲などについて従来の要求の多くを取り下げるなど譲歩を示した。
 イスラエル当局者は地元メディアに対し、今回の停戦案は人質の一部解放という部分的取引にとどまるものの、ネタニヤフ首相が精査する意向だと語った。
 イスラエルは7月に停戦交渉が頓挫して以降、人質全員の一括帰還を求める方針に転換。今月に入り、ハマスの軍事拠点があるとされるガザの中心都市ガザ市の制圧計画を承認するなど、ハマスへの圧力を強めている。
 ネタニヤフ氏は18日、ガザ担当の軍高官を前に「ハマスは強烈なプレッシャーにさらされている」と表明。カッツ国防相も「われわれがガザ市を本当に制圧するのではという恐怖」からハマスは交渉のテーブルに戻ったとの見方を示した。 

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