ロ・ウクライナ直接協議へ=トルコで3回目、停戦見通せず 2025年07月23日 19時56分

ロシアのプーチン大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(AFP時事)
ロシアのプーチン大統領(右)とウクライナのゼレンスキー大統領(AFP時事)

 ロシアのウクライナ侵攻を巡り、両政府の代表団が23日夜、仲介国トルコの最大都市イスタンブールで直接協議に臨む。3年ぶりに再開した協議は5月と6月に続いて3回目。前回提示し合った和平案は隔たりが大きく、停戦に向けた進展は見通せない状況だ。
 協議は、トランプ米大統領が今月中旬、ロシアが50日以内に停戦合意に応じない場合に経済制裁を科すと警告した中で実施。ロシアのプーチン政権は制裁のリスクを考慮しつつも、ウクライナの「中立化」など所期の目的達成に向けた立場を崩さないとみられる。
 ウクライナのゼレンスキー大統領は「捕虜やロシアに連れ去られた子供の帰還、首脳会談の準備」が今回の議題だと主張した。ただ、ロシアのペスコフ大統領報道官は「奇跡的な進展は期待できない」と記者団に説明。首脳会談についてはこれまで「一定の合意を得た結果として行うなら可能」と述べるにとどめ、実現しても協議の最終段階だとの見方を示している。
 ゼレンスキー氏は協議の日程について「23日」と発表する一方、ロシア国営メディアは「24、25両日」という関係筋の話を伝えており、24日も続く可能性がある。
 過去2回は捕虜交換や兵士の遺体返還で合意するにとどまった。直接協議は、プーチン大統領が交渉に前向きな姿勢を装いつつ、停戦を先延ばしにするために提案した経緯がある。 

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