トランプ氏が被災地視察=被害拡大で当局に批判―米テキサス洪水 2025年07月12日 08時09分
【ニューヨーク時事】米南部テキサス州で大規模な洪水が発生してから11日で1週間。米メディアによると、これまでに少なくとも120人の死亡が確認され、170人以上が依然行方不明となっている。トランプ米大統領はこの日、被害の最も大きかったカー郡を訪問し、「小さな川がモンスターになった。こんな状況は見たことがない」と語った。
今回の洪水を巡っては、警報システムの不備や救助の遅れなど当局の対応に疑問の声が上がっている。CNNテレビによると、カー郡では洪水警報システムの整備が進んでいなかった。多くの参加者が犠牲となったサマーキャンプでは携帯電話や無線の使用が禁じられ、情報の伝達に支障が出たとみられる。
トランプ氏は視察先で、当局の対応について「全員が素晴らしい仕事をした」と強調した。ただ、災害対応を担う連邦緊急事態管理庁(FEMA)について過去に「廃止すべきだ」と主張。被害拡大の背景に、連邦政府縮小の一環で進められた人員削減の影響も指摘されている。
CNNは、FEMAを管轄する国土安全保障省が6月、活動での一定額を超える支出についてノーム長官の事前承認を得るよう規定を変更していたと報道。複数のFEMA関係者は、通常は即時展開できる救助チームの派遣が承認されたのは72時間以上経過してからだったと訴えている。