中国、日本産水産物の輸入再開へ=2年ぶり、処理水で禁輸―10都県は対象外 2025年06月29日 22時43分

 【北京時事】中国税関総署は29日、日本産水産物の輸入を同日から容認すると発表した。東京電力福島第1原発の処理水放出を理由に2023年8月から全面禁輸に踏み切っており、再開はほぼ2年ぶりとなる。ただ、全面禁輸以前から輸入を禁止していた東京や福島など10都県に対しては禁輸を続けるという。
 日本政府は5月末、中国への日本産水産物の輸出再開に向けた手続きで中国側と合意したと発表した。中国側も、日本との協議で「実質的な進展を得た」と説明。両国間で最終的な輸入条件などを詰めていた。
 税関総署によると、輸出時には日本政府が発行した放射性物質の検査に関する証明書や衛生証明書が必要になる。一方、禁輸が続くのは、福島と東京に加え、群馬、栃木、茨城、宮城、新潟、長野、埼玉、千葉の各県。日本政府は今後、中国側に10都県からの輸入再開も強く求める方針だ。 

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