「本命」前州知事が敗北宣言=左派州議員が勝利へ―NY市長民主党予備選 2025年06月25日 15時00分

ニューヨーク州のゾーラン・マムダニ州議会議員=4日、ニューヨーク(EPA時事)
ニューヨーク州のゾーラン・マムダニ州議会議員=4日、ニューヨーク(EPA時事)

 【ニューヨーク時事】11月に行われる米ニューヨーク市長選の民主党候補を決める予備選が24日、投開票され、左派のニューヨーク州議会議員ゾーラン・マムダニ氏(33)が勝利する見通しとなった。圧倒的な知名度から本命視されたアンドルー・クオモ前州知事(67)が2位となったが、早くも敗北を宣言し「驚くべき番狂わせ」(ニューヨーク・タイムズ紙)となった。
 クオモ氏は集会で支持者を前に「今夜はマムダニ氏の夜だ。彼が勝った」と語り、肩を落とした。クオモ氏は11月の市長選本選に無所属として出馬する可能性も取り沙汰されているが、「検討したい」と述べるだけで明言を避けた。
 マムダニ氏はアフリカのウガンダでインド系の家庭に生まれ、7歳でニューヨーク市に移住。当選すれば同市初のイスラム教徒、インド系の市長となる。
 「民主社会主義者」を自称するマムダニ氏は、富裕層への増税や市バスの無料化、家賃値上げの凍結などを公約。当初はほぼ無名だったが、生活費の高騰を背景に若年層を中心に支持が急拡大した。
 予備選には11人が立候補。クオモ氏は21年に女性へのセクハラ疑惑で辞任するまで約10年間、州知事を務めるなど豊富な経験や人脈で選挙戦を優位に進めていたが、終盤で逆転された。 

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