イスラエル首相、「歴史的勝利」宣言=停戦、ひとまず維持―イランは核開発継続の意向 2025年06月25日 05時56分

イスラエルのネタニヤフ首相=20日、中部レホボト(AFP時事)
イスラエルのネタニヤフ首相=20日、中部レホボト(AFP時事)

 【カイロ時事】イスラエルのネタニヤフ首相は24日のビデオ演説で、イランとの戦闘で「歴史的勝利を果たした」と宣言した。その上で、イランが核開発を開始すれば「同じ強度と決意で行動する」と警告した。トランプ米大統領が24日に発効を発表した停戦はひとまず維持されているもようだが、戦闘再燃の火種はくすぶり続けているのが現状だ。
 ネタニヤフ氏は、米軍による空爆でイラン中部フォルドゥの地下ウラン濃縮施設が破壊されたと主張。トランプ氏の「前例のない協力」に謝意を表し、両国が強固な関係にあることをアピールした。
 一方、イランのペゼシュキアン大統領は、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド大統領との電話会談で、核兵器の獲得は目指していないとしつつ、「正当な権利」を求めていると訴えた。核開発でウラン濃縮を継続するという従来の立場に変更がないことを示した形だ。
 イスラエル首相府の説明によると、停戦は日本時間24日午後1時に発効した。イランはその後、イスラエルにミサイルを発射し、イスラエルは反撃としてイランの首都テヘラン近郊のレーダー施設1カ所を空爆した。停戦崩壊の懸念が高まったが、これ以降交戦は伝えられておらず、戦闘は沈静化している。
 イスラエルのメディアはこの反撃を巡り、イスラエル軍が当初イランの15カ所に空爆を加える計画だったが、「停戦違反」に憤ったトランプ氏が電話でネタニヤフ氏に中止を要求。計画は最終的に大幅に縮小したと伝えた。 

海外経済ニュース