カナダとEU、安保・防衛で協定=対米依存の脱却目指す 2025年06月24日 14時30分

【ニューヨーク時事】カナダと欧州連合(EU)は23日、ブリュッセルで首脳会合を開き、「安全保障・防衛パートナーシップ」を締結したと発表した。装備の共同調達や軍の合同演習などを通じて協力を深め、共に過度な対米依存からの脱却を目指す。
カナダのカーニー首相は記者会見で「われわれは新たな協力の時代を迎えた」と表明。EUのコスタ大統領は「多国間主義が攻撃を受けている今、EUとカナダは信頼できるパートナーだ」と強調した。自国第一を掲げて欧州防衛に消極的なトランプ米政権を念頭に、ロシアの侵攻を受けるウクライナ支援などで連携を強化する考えだ。
新たな協定は、カナダの防衛企業がEUの融資制度を活用して生産能力の増強や共同調達を可能にする。軍装備の多くを米国製に頼るカナダにとって調達先の多角化につながる。