米、「集団的自衛権」と正当化=イラン反発、中ロは停戦決議案―国連安保理 2025年06月23日 09時11分

22日、ニューヨークで開かれた国連安全保障理事会の緊急の公開会合で発言する米国のシェイ国連臨時代理大使(前列右)とイランのイラバニ大使(前列左)(AFP時事)
22日、ニューヨークで開かれた国連安全保障理事会の緊急の公開会合で発言する米国のシェイ国連臨時代理大使(前列右)とイランのイラバニ大使(前列左)(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】国連安全保障理事会は22日、米国によるイランの核施設空爆を受け緊急の公開会合を開いた。米国が「国連憲章にのっとった集団的自衛権の行使だ」と攻撃を正当化したのに対し、イランは「外交を破壊した」と猛反発。中国とロシアも米国批判を展開し、即時停戦を求める決議案を非常任理事国のパキスタンと共に提出したと明らかにした。
 米国のシェイ国連臨時代理大使は、イランによる核の脅威が迫っていたとして「同盟国(イスラエル)と自国民を守るための断固とした行動を取る時が来た」と説明。「米軍や米国民を攻撃すれば壊滅的な報復に直面する」と反撃を検討しているイランをけん制した。
 イランのイラバニ大使は、日本への原爆投下を念頭に、米国は実戦で核兵器を使用した唯一の国だと指摘。「核兵器取得の阻止という荒唐無稽な口実で戦争を始めた」と非難し、「イランは国際法に基づく自衛権を一切放棄しない」と報復の構えを示した。 

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