イスラエル、支援船のグレタさんら送還へ=配給所付近の発砲、2週間で死者127人 2025年06月10日 08時31分

【カイロ時事】イスラエル外務省によると9日、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさんらを乗せた人道支援船がイスラエル南部アシュドッド港に到着した。支援物資を運ぶためパレスチナ自治区ガザを目指していたが、同日未明にイスラエル軍に拿捕(だほ)された。乗っていたグレタさんやフランスの欧州議会議員ら計12人は送還される。
イスラエルのカッツ国防相は、グレタさんらをイスラム組織ハマスの「代弁者だ」と非難。イスラエル当局は、2023年10月のハマスによる奇襲の映像を乗船者に視聴させようとしたが、拒否されたと報じられている。
一方、ガザの保健当局は9日、米イスラエルが主導する物資配給所付近で6人が死亡したと発表した。国連の関与を排除した新たな仕組みでの食料配布が先月26日に始まって以降、配給所付近では住民への発砲が相次ぎ、これまでに計127人が犠牲になった。