マハティール氏、国連改革訴え=元マレーシア首相が講演―京都 2025年05月26日 20時16分

京都大で講演するマレーシアのマハティール元首相=26日午前、京都市
京都大で講演するマレーシアのマハティール元首相=26日午前、京都市

 マレーシアのマハティール元首相(99)が26日、京都市の京都大で講演した。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザでの軍事作戦を挙げ、国連が安保理常任理事国の反対によって有効な対策を講じられない現状を改革する必要があると訴えた。
 マハティール氏は「国連は(常任理事国の)5大国の拒否権のため、民主的な決定が妨げられている」と指摘。「ガザでの軍事作戦はジェノサイド(集団殺害)だが、米国がイスラエルに味方しているため何もできず、文明的ではない」と批判した。
 さらに「戦争を始めたのが力を持つ国であっても対応できるよう、国連の改革が必要だ」と強調。「国際法ではすべての国家が平等で、小国が大国に制裁を科せるようにすべきだ」と述べた。
 講演後の質疑応答では、全加盟国が参加する国連総会決議に拘束力を持たせ、多数決によって拒否権を封じる仕組みの導入を提案。常任理事国が保有する核兵器などの大量破壊兵器を禁止し、「国連のような国際組織が世界を動かすことが理想だ」と語った。 

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